はじめに|「屋根、そろそろ大丈夫かな?」と感じたあなたへ
「屋根の色が少し薄くなってきた気がする」
「ご近所で屋根塗装をしているけど、うちはまだ早い?」
「費用が分からなくて、相談するのが不安…」
そんなふうに感じながらも、つい後回しになりやすいのが屋根のメンテナンスです。
屋根は、雨・紫外線・風から毎日家を守ってくれている、とても大切な部分。
ただし、普段は見えにくいため、劣化に気づいたときには想像以上に傷んでいることも少なくありません。
この記事では、
- 屋根塗装の費用相場
- 塗り替えを検討すべきタイミング
- 屋根材ごとの注意点
- 大分の気候を踏まえた考え方
- 悪質な業者を避けるためのポイント
を、現場目線で分かりやすく解説します。
大分リフォームLabo 編集長のReno(リノ)です。
このブログでは、大分を中心に「住まいのリフォーム」に関する情報を発信しています。
建築士として建設業界に長年携わり、これまでに数多くのリフォームや住宅再生プロジェクトに関わってきました。
現場で培った実践的な知識と経験をもとに、リフォームの費用相場や工事の流れ、失敗しないためのポイントをできるだけわかりやすくまとめています。
インターネット上にはリフォームの情報があふれていますが、実際の現場感覚とはズレているものも少なくありません。
ここでは「机上の空論」ではなく、「現場で本当に役立つ情報」をお届けすることを心がけています。
リフォームを検討されている方が安心して一歩を踏み出せるよう、専門家として少しでもお力になれれば幸いです。
屋根塗装の費用相場|まずは全体像を知ろう
屋根塗装の費用は、建物の大きさ・屋根の形状・使用する塗料によって変わりますが、
大分の一般的な戸建住宅(30坪前後)では、以下が目安になります。
屋根塗装の費用相場(目安)
- 約60万円〜100万円前後
この金額には、次のような工事内容が含まれるのが一般的です。
- 仮設足場の設置
- 高圧洗浄
- 下塗り・中塗り・上塗り(3回塗り)
- 養生作業
- 工事管理費
費用に幅がある理由は、
塗料のグレードと屋根の劣化状況が大きく影響するためです。
塗り替えを検討したい主な兆候|屋根からのサイン
屋根塗装は「見た目をきれいにする工事」でもありますが、
屋根材を長持ちさせるためののメンテナンスです。
次のような兆候が見られたら、点検や塗り替えを検討するタイミングです。
- 屋根全体の色あせ、ツヤがなくなっている
- 表面がザラついてきた、塗膜が薄くなった感じがする
- コケ・藻・黒ずみが目立つ
- 屋根材に細かなひび割れや欠けがある
- 築10年以上で、屋根のメンテナンス歴がない
大分は雨が多く、台風の影響も受けやすい地域。
「雨漏りしていない=問題ない」とは限らない点には注意が必要です。
屋根塗装に欠かせない仮設足場|飛散防止のためにも必須
屋根塗装では、仮設足場の設置は必須工事です。
これは屋根に登るためだけでなく、外壁塗装と同様に塗料や洗浄水の飛散防止という重要な役割があります。
仮設足場が必要な理由
- 塗料・高圧洗浄水の飛散防止
- 近隣住宅・車・植栽への配慮
- 職人の安全確保
- 仕上がりのムラや施工不良を防ぐ
足場代の目安金額
- 約20万円〜30万円前後
建物の大きさや敷地条件によって多少前後しますが、
大分の一般的な戸建てではこの価格帯が目安です。
なお、
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うと、足場は一度で済むため、
トータルコストを抑えやすくなります。
塗料の種類と耐用年数|何を選ぶべき?
屋根塗装の費用差は、主に塗料の耐久性によって生まれます。
主な屋根用塗料の特徴
シリコン塗料
- 耐用年数:約10〜13年
- 価格と性能のバランスが良い
- 一般住宅で最も多く採用されている
フッ素塗料
- 耐用年数:約15〜20年
- 初期費用は高め
- 将来的な塗り替え回数を減らしたい方向け
無機塗料
- 耐用年数:約20〜25年
- 非常に高耐久
- 長期的なメンテナンスコストを抑えやすい
大切なのは、
**「今後どれくらいこの家に住むか」**を基準に選ぶことです。
陶器瓦の屋根について|基本的に塗装は不要
陶器瓦(和瓦・いぶし瓦など)の屋根は、基本的に塗装は必要ありません。
その理由は、陶器瓦の「つくられ方」にあります。
陶器瓦は、**茶碗と同じ“焼き物”**です。
粘土を高温で焼き上げ、表面はガラス質の層で覆われています。
茶碗に水を入れても染み込まないのと同じように、
陶器瓦そのものが水を通しにくい構造になっています。
このため陶器瓦は、
- 瓦自体に高い防水性がある
- 紫外線や雨による色あせがほとんど起こらない
- 塗膜に頼らなくても耐久性が保たれる
という特性を持っています。
そのため、
塗装をしても防水性や耐久性が向上することはなく、意味のある工事にはなりません。
むしろ、
- 塗料が密着せず、早期に剥がれる
- 瓦本来の性質を損ねる
といったリスクが出ることもあります。
陶器瓦の屋根で本当に確認すべきなのは、瓦そのものではなく、
- 瓦のズレや割れ
- 漆喰の劣化
- 下地の防水シート(ルーフィング)の傷み
といった構造部分の状態です。
陶器瓦の屋根に必要なのは塗装ではなく、
定期的な点検と、必要に応じた部分補修。
この違いをきちんと説明してくれる業者かどうかが、信頼できるかの判断材料になります。
化粧スレート屋根は要注意|塗装できないケースがある
現在多くの住宅で使われている化粧スレート屋根は、
状態や製造年代によって注意が必要です。
特に注意が必要な屋根材
特に2000年前後に製造された、
アスベスト規制強化の影響で強度不足となった屋根材には注意が必要です。
代表的な製品として、
- パミール(ニチハ)
- コロニアルNEO(クボタ)
などがあります。
これらは、
- 層状に剥がれる
- ひび割れが進行する
といった特徴があり、
塗装をすると剥離や劣化を悪化させるケースが多く見られます。
この場合の正しい選択肢
- 屋根材の重ね葺き(カバー工法)
- 屋根の葺き替え
現地調査を行わずに「塗装できます」と即答する業者には注意が必要です。
悪質な訪問販売には要注意|よくある手口
屋根塗装で特に多いトラブルが、訪問販売による契約です。
よくあるセールストーク
- 「今すぐやらないと雨漏りします」
- 「近くで工事していて気づきました」
- 「今日決めてくれたら特別に安くします」
屋根は見えにくいため、不安を煽られやすい部分。
その心理を利用した営業には注意が必要です。
本当に必要な工事であれば、
- 写真や根拠を示して説明できる
- 即決を迫らない
というのが、現場で見てきた信頼できる業者の共通点です。
小さな会社・個人業者に依頼するリスクも知っておこう
費用だけで業者を選ぶと、
工事後に後悔するケースも少なくありません。
よくあるリスク
- 数年後に会社がなくなっている
- 職人さんが引退して連絡が取れない
- 不具合が出てもアフター対応を頼めない
屋根塗装は、
工事が終わってからが本当の付き合いとも言えます。
10年、15年と住み続ける家だからこそ、
- 継続して営業しているか
- アフター対応の体制があるか
も、業者選びの重要なポイントです。
屋根塗装と外壁塗装、同時施工はお得?
多くの場合、同時施工はお得になります。
- 足場代が一度で済む
- 工期が短くなる
- 建物全体のメンテナンス時期を揃えられる
外壁塗装については、
「外壁塗装の記事はこちら」もあわせて参考にしてください。
まとめ|屋根塗装は「信頼できる相手選び」が一番大切
最後に、この記事の要点を整理します。
- 屋根塗装の相場は約60万〜100万円
- 足場は必須、費用は約20万〜30万円
- 屋根材によって塗装できない場合がある
- 訪問販売には注意
- アフターまで考えた業者選びが重要
屋根塗装は、
価格だけで判断すると後悔しやすい工事です。
車を整備するのに、
「今日たまたま来た人」に任せないのと同じように、
家の屋根も信頼できる相手に任せてください。
ご相談はこちら|まずは気軽に聞いてください
- 本当に塗装が必要か知りたい
- 訪問販売の話が不安
- 見積もり内容を確認してほしい
そんな段階でも大丈夫です。
あなたの住まいにとって、
いちばん後悔しない選択を一緒に考えましょう。


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