大分リフォームLabo 編集長のReno(リノ)です。
このブログでは、大分を中心に、住まいのリフォームについての情報を発信しています。
普段は、フルリフォームのような大きな工事から、
水回りのリフォーム、換気扇やドアノブの交換といった
「これ、どこに相談したらいいんだろう?」という小さな工事まで、
幅広く現場に関わっています。
建築士や施工管理として現場に立ちながら、
年間を通して、大小あわせて200件近くの住まいと向き合っています。
このブログでは、机上の話ではなく、
現場で実際に感じていることをもとに、
できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
まだ何も決まっていなくても大丈夫です。
あなたが安心して、納得できる判断をするための
ひとつの参考になれば嬉しいです。
「バリアフリーリフォーム」という言葉は知っていても、実際に何から手をつければいいのか、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。手すりをつけるだけでいいのか、浴室やトイレまで直したほうがいいのか、判断の基準がないと動きにくいテーマです。この記事では、家の中の危険な場所をどう見つけるか、手すり・段差解消・水まわりの工事で確認しておきたいポイント、将来を見据えた計画の立て方について、福祉住環境コーディネーターの視点から整理します。
この記事でわかること
– バリアフリーリフォームを検討し始めるきっかけの考え方
– 家の中の「危険な場所」を見つける視点
– 手すり・段差解消工事で確認しておきたいこと
– 浴室・トイレなど水まわりのバリアフリー化のポイント
– 一度にやるか、段階的にやるかの考え方
バリアフリーリフォームを考え始めるきっかけ
バリアフリーリフォームを考え始める理由は、一つではありません。ご家族の高齢化、将来の同居の予定、ご自身の膝や腰への負担など、きっかけは家庭ごとに違います。「まだ早いかもしれない」と感じて先延ばしにする方もいますが、私は、体力があるうちに動線や段差を見直しておくほうが、工事の選択肢は広がると考えます。
急に必要になってから慌てて工事をすると、間取りや予算の制約で、本来やりたかった形にならないこともあります。すぐに大きな工事をする必要がなくても、「どこにリスクがあるか」を把握しておくこと自体に意味があるはずです。
家の中の「危険な場所」を洗い出す視点
バリアフリーリフォームは、家全体を一度に変えることではありません。まずは、日常の生活動線に沿って、危険な場所を一つずつ確認することから始めたいところです。私が確認をおすすめするのは、次のような場所です。
- 玄関の上がり框(かまち)や、廊下との段差
- 浴室・トイレの入り口の段差と、床の滑りやすさ
- 階段の勾配と、手すりの有無
- 夜間に暗くなりやすい廊下や階段の照明
- 開き戸か引き戸か(車椅子や杖を使う場合の通りやすさ)
すべてを同時に解決しようとすると、工事範囲も費用も大きくなります。優先順位をつけるなら、「転倒したときにケガが大きくなりやすい場所」から見直すという考え方が一つの軸になります。
手すり・段差解消工事で確認しておきたいこと
手すりの設置や段差解消は、バリアフリーリフォームの中でも比較的取り組みやすい工事です。ただし、確認しておきたい点がいくつかあります。
手すりは、壁に直接ビスで固定するため、壁の下地(木材や補強材が入っているか)によって、取り付けられる位置が制限されることも。既存の壁に下地がない場合は、下地の補強工事が必要になることもあるため、設置したい位置を先に決めてから、現地で確認してもらうのがよいと私は思います。
段差解消には、スロープを設置する方法と、床の高さそのものを変える方法の2つがあります。スロープは工事の規模を小さくできる一方、設置スペースが必要です。床の高さを変える工事は、規模が大きくなりやすいものの、見た目や使い勝手はすっきりするでしょう。どちらが合うかは、家の構造や生活動線によって変わるため、一概にどちらがよいとは言えません。
浴室・トイレなど水まわりのバリアフリー化で確認したいこと
水まわりは、転倒のリスクが高く、優先度が上がりやすい場所です。浴室では、またぎ高さの低い浴槽への交換や、床材を滑りにくいものに変えることが検討の中心になります。費用の目安や工事内容は、大分でお風呂リフォーム費用の相場を徹底解説|専門家が語る「失敗しないお風呂づくり」でも触れているので、あわせて確認してみてください。
トイレは、立ち座りのしやすい高さの便器への交換や、手すりの設置が中心になります。トイレリフォームの費用感については、毎日リフォーム現場に立っているからこそ分かる!トイレリフォーム費用のリアルを参考にしていただけます。
浴室・トイレともに、扉を引き戸に変える、開口幅を広げるといった工事を組み合わせると、将来の車椅子利用にも対応しやすくなるでしょう。ただし、開口幅を広げる工事は壁を壊す範囲が大きくなりやすい点に注意が必要です。必要性と費用のバランスを見て判断することになります。
将来を見据えた計画の立て方
バリアフリーリフォームは、「全部を一度にやる」か「様子を見る」かの二択ではありません。優先度の高い場所から段階的に進める方法もあれば、他の水まわり工事のタイミングに合わせてまとめて行う方法も。工事をまとめると、養生や解体などの手間が重ならず、費用を抑えられる場合があります。一方で、当面必要ない部分まで手をつける必要はない、と私は考えます。
将来的に車椅子の利用や介護が必要になることを見据えるなら、廊下の幅や扉の開口部、将来的な手すりの増設スペースなど、「今は使わないが、後から対応しやすくしておく」という考え方も選択肢の一つです。
費用面では、自治体や介護保険の住宅改修に関する支援制度が使える場合もあります。対象になるかどうかや、金額・条件は制度や時期によって変わるため、ケアマネジャーや市区町村の窓口への確認をおすすめします。住宅の省エネ性能とあわせてリフォームを考えている方は、【2026年版・速報】住宅省エネ2026キャンペーン|リフォーム補助金を大分の現場目線で解説も参考にしてください。まとまった費用が必要になる場合の資金計画については、大分でリフォームローンを組むなら?低金利の選び方と失敗しない注意点で福祉住環境の視点からの考え方にも触れています。
まとめ:完璧を目指さず、今できることから
バリアフリーリフォームは、家全体を一気に変える必要はありません。まずは家の中の危険な場所を洗い出し、転倒のリスクが高いところから優先順位をつけて考えることが、無理のない進め方だと私は考えます。手すりや段差解消のような小さな工事から、浴室・トイレのような水まわりの工事まで、必要な範囲は家庭によって異なります。
お宅の間取りや家族構成によって、優先すべき場所や工事の組み合わせは変わります。「うちの場合はどこから始めるべきか」「介護保険の対象になるか知りたい」といったご相談は、図面や写真を見ながらのほうが具体的にお話しできます。気になる場所があれば、お気軽にご相談ください。


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